家に自信があるから






横内 美しい塗り壁にモダンなデザインの屋根、玄関ドアは重厚な無垢、そして室内は床も天井も木で、まるで森の中にいるような気持ちのよさを感じる家ですね。こちらは(株)今井建設さんのモデルハウスだそうですが、いつ建てられたんですか。
今井 昨年6月です。風が通う自然素材の家ということから『風家(ふうや)』と言います。体験宿泊なさった方からのご成約が増えつつありうれしく思っております。
横内 宿泊できるモデルハウスとは良いアイデアですね。素材の良さはひと目で分かりますし、この床材は輸入物ですね。
今井 はい。フィンランドのパイン材で、厚さは28mmあり、「シッケンズ」の水性塗料で仕上げております。天井もパイン材で、梁の美しさを生かす構造を採用した結果、天井も高くなりました。
横内 内壁も塗り壁ですが、割れたり汚れたりといった心配はないのでしょうか。
今井 外壁同様、仕上げ材に「フレックスコート」を混ぜていますので、汚れも付きにくくなっておりますし、簡単に落とせます。加えて伸縮性に富んでいるため、ひび割れしにくくなっております。
横内 「フレックスコート」というのは。
今井 当社が使用しているのは、世界で最も割れにくい塗り壁の下地材として世界中で使われているものです。ドイツで50年前、アメリカで35年前から使用されており、日本でも21年前に東京のテーマパークで用いられたのが最初で、そちらでは現在も我が認められないそうです。
横内 耐久性が非常に高いのですね。
今井 ええ、外壁の場合なら光触媒の働きで汚れを分解し、分解された汚れは雨が降るごとに洗い流されます。加えて汚れの沈着を防ぐ効果もあり、雨だれの黒いシミなども付きにくいのです。
横内 カビや結露の問題は。
今井 パネル自体に透湿性があるので北側など空気の流れや日光が当たらない場所でもカビが生えにくく、美観が保たれます。また、雨水は通さず水蒸気は通すという特殊な素材でできていますので通気性があり、壁内に結露が起きるのを防止し、カビやダニが発生しにくいのです。
横内 湿気の多い日本の風土には最適の壁材ですね。シックハウス症候群の心配もない健康的な家と言えますね。
今井 アレルギー症疾患を持つ方が、体験宿泊され、「1日中頭痛を覚えず過ごせた」と驚いておられました。無垢材が放つ香りと「フレックスコート」の壁の相乗効果でしょうね。では、失礼してドアを閉めますね。
横内 あれっ、隣の部屋から流れていた音楽がまったく聞こえなくなりました。
今井 このドアは輸入物の断熱ドアですが、壁と天井には「セルロースファイバー」というアメリカ製の断熱材を入れています。「セルロースファイバー」は古紙を繊維状にした自然素材の断熱材で、湿気の多い梅雨時期には、室内の湿気を吸い取り、乾燥する時期には吐き出すという調湿効果を持っております。防音効果は、この断熱の副産物でしてね。私自身もこの家で防音効果のすごさを初めて体験した時は驚きました(笑)。
横内 工法はどのように。
今井 日本の土地、風土に最善の在来工法を採用、そこに金物や剛床工法をプラスし、壁倍率を筋交いの2.5倍にする合板直張り工法も用いております。
横内 丈夫で長持ち、しかも健康的で美しい住まいを完成なさったわけですね。気になるコスト面はいかがでしょう。
今井 平均的価格は坪単価40万円台です。資材を直輸入し、自社施工することでローコスト住宅を実現しました。
横内 とてもリーズナブルですね。お話が前後しますが、社長がこの道に入られたきっかけを教えてください。
今井 もともと父が大工職人で、中学を卒業し建築の専門学校へ行きたいという私に「実践が一番」と勧め、父親の下で修業を積みました。その1年後に定時制高校に進学、昼は親戚の経営する工務店で働き、その後ひとり親方として下請け仕事をこなすようになり、昭和62年、30歳の時に当社を設立した次第です。
横内 では、最後にこの道一筋で今日までこられた社長の夢をお聞かせください。
今井 この道30年の間に、約400棟の住まいづくりに携わってきましたが、今までの経験を生かして地域のお客様に喜ばれる家づくりをつづけたいと願っております。70歳で亡くなるまで現役だった父は息子と同じ現場で働くことを夢に描いていたらしいのです。私の長男が今年春に建築の専門学校に進学しましてね。長男が後を継ぐかどうかは分かりませんが、いずれは地域に貢献できる職人になってくれることを夢見ております。
横内 二代目誕生を楽しみにしたいですね。ますますのご活躍を期待しております。
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